空論上の砂、楼閣上の机。

The Castle of Indolence

方丈記を読んだ

最近ようやく古文が読めるようになってきたので、薄い本で有名な方丈記を読んでみた。青空文庫のは注がなくて読みにくいので図書館から岩波文庫のを借りてきた。

まず、和漢混淆文であることに注意が必要であるのは言うまでもないのだが、もっと大事なことがある。一般的に「已然形+ば」で確定条件を表すと言われるが、中世以降には恒常条件の意から発展して仮定条件の意味として用いられるようになったのである。方丈記は1212年の作品で、ボーッと適当に読んでいても「あれ、これは確定条件じゃなくて仮定条件だよね?」というのが山ほど体感できる。割とテキトーなことを言うので申し訳ないのだが、「れば」は37件、「らば」は3件しか用いられていない。もちろん面倒なのでそのうちのどれが確定条件でどれが仮定条件で、というのは見ていないが、少なくともその点は大いに留意すべきであると感じた。

文法の面はさておき、内容についてはぼちぼちという感じだった。古典作品として見れば大変優れているのは分かるが、僕のような一般市民が娯楽のために読むものとしては「まあこういうのよくあるよね」となってしまいがちである。源氏物語や枕草子、徒然草ではそうはならない。もちろん、僕はまだどれも通読したことはないが断片的に読んだ経験を鑑みるに、なかなかああいうテイストを出すのは難しい、と思う。特に源氏物語、あれは正気の沙汰ではない。一生のうちに一度読めれば御の字と思って、老後の楽しみに取っておいてある。

次は枕草子を読むぞ〜