空論上の砂、楼閣上の机。

The Castle of Indolence

読書録

読書録:「ギフティッドの居場所をつくる―その理解と受容から」

昔は「ギフテッドなんて胡散臭い非科学的なレッテルは廃止すべきだ」という態度を大して調べもせずに取っていたのですが、これを読んで今までの立場を全て撤回する必要があることを痛感しました。 haruaki.shunjusha.co.jp 何が胡散臭く感じられたかというと…

読書録:『自分の「異常性」に気づかない人たち』

自分の「異常性」に気づかない人たち 病識と否認の心理作者:西多 昌規草思社Amazon ようやく “ガチ” の精神科の現場を垣間見ることができるような本を発見しました。対象読者は広範にわたっているものの、著者は特に「医療福祉系の学部を志望している若者」…

読書録:『自殺について 他四篇』

自殺について 他四篇 (岩波文庫)作者:ショウペンハウエル岩波書店Amazon ショーペンハウアーには全く興味がないのですが、薄い本は大好きなので図書館で早速読んでみました。ところが冒頭で旧約聖書も新約聖書も自殺を禁じるどころか否定すらしていないと述…

読書録:『自分を傷つけずにはいられない』

自分を傷つけずにはいられない 自傷から回復するためのヒント作者:松本俊彦講談社Amazon 図書館でふと手に取った本でしたが、またまた名著を引き当ててしまいました。 刃物で自分の身体を傷つけるという方法による自傷(「切る」タイプの自傷)だけを取り上…

読書録:『居るのはつらいよ』

居るのはつらいよ: ケアとセラピーについての覚書 (シリーズ ケアをひらく)作者:東畑 開人医学書院Amazon この本が出たのは2019年2月で当時から非常に話題になっていたことをいまだに覚えています。そして数日前まで買いそびれ続けていたのですが、ついに(…

読書録:『「若者」をやめて、「大人」を始める』

「若者」をやめて、「大人」を始める 「成熟困難時代」をどう生きるか?作者:熊代亨イースト・プレスAmazon この前図書館でふと運命的に見かけた本で、精神科医の熊代亨氏が執筆されたということで借りてみたのですが、非常に良い本でした。「本質情報」って…

「かしら」

はじめてのジェンダー論 有斐閣ストゥディア作者:加藤秀一有斐閣Amazon 良い本でした。特に第1章で自分の考えていたことと一致した見解が示されていたのでホッとしました(ジェンダー論側からの裏付けが取れて安堵しています)。 ところで「かしら」が女性言…

“定義文の involve”

性別違和・性別不合へ作者:克己, 針間緑風出版Amazon 性同一性障害(という名前はもう存在しないのですが)の分野における第一人者の針間克己氏が執筆されたこの一冊は、同性愛やトランスジェンダーと DSM や ICD の関係についての歴史的・政治的な経緯など…

「思考吹入と所有者性」

経緯 昨日から、東京大学出版会から出ている「シリーズ精神医学の哲学」を息抜きに読んでいます。まだ第一巻『精神医学の科学と哲学』を読み始めたところなのですが、第二章「思考吹入と所有者性」で頭を悩ませた部分があったのでメモしておきます。 要約 こ…

読書録:『標準精神医学 第8版』

標準精神医学 第8版 (STANDARD TEXTBOOK)作者:尾崎 紀夫医学書院Amazon 実質2日ぐらいで読んでしまったので、これはラノベと言ってよいと思います。各論は概ね知っていたことを DSM-5 に沿って説明しているだけなので早く読めたというのもありますが、総論も…

読書録:『京大入試に学ぶ英語難構文の真髄』

京大入試に学ぶ 英語難構文の真髄(エッセンス)作者:小倉 弘プレイスAmazon 帰省中に暇になるときがあると困るだろうからと買いました。帰省は帰省でとても充実してはいましたが、一人で移動する時間や就寝する前の時間はやっぱり暇でしたから、ちょこちょこ…